パン作りでは、「グルテン」という言葉を耳にする機会がありますが、具体的な働きや重要性が分からない方も少なくありません。
グルテンの性質は、こねる工程や発酵、食感に影響します。本記事では、パン作りで重要なグルテンの基礎知識について解説します。
グルテンとは?
グルテンとは、小麦特有のたんぱく質のことです。小麦粉に水を加えてからこねることで形成されます。
グルテンは弾性の性質をもつ「グルテニン」と粘性をもつ「グリアジン」という2種類のたんぱく質から形成されており、これらが絡み合うことでパン生地などにみられる粘弾性のある性質が生まれます。
形成されたグルテンは、発酵中に発生するガスを包み込み、この働きによって生地が膨らみやすくなります。
上記より、グルテンはパン作りにおいて重要な成分であることから、グルテンの理解は安定したパン作りに直結するといえます。
パン作りでのグルテンの役割

先述の通り、グルテンは、パン生地の構造を支える重要な要素です。
こねる工程や発酵、焼成の各段階で役割を担い、グルテンの有無や作用によって仕上がりの膨らみや食感が大きく変わります。
こちらでは、パン作りでのグルテンの役割をご紹介します。
生地の伸びと弾力に影響する
まず、グルテンは生地に伸びと弾力を与えます。
この性質により、生地は成形時に破損しにくくなり、生地生成時の扱いやすさが向上します。
また、グルテンはイーストが生み出す炭酸ガスを包み込む役割を担い
グルテンが強化されるとより生地を大きく膨らませます。
焼成時の形を保つ
グルテンは、生地に適度な弾力を与え、焼成時の形状を安定させる働きがあります。
その結果、焼き上がりの状態が整いやすくなります。
グルテンの強さ・質の違い

グルテンの強さや質は、小麦粉の種類によって異なります。
この違いが、パンの食感や仕上がりを左右するため、目的に合った粉を選ぶことが重要です。
以下にて、グルテンの強さ・質の違いについて解説します。
強力粉
強力粉はたんぱく質含有量が多い小麦粉であり、グルテンも多く組成されます。そのため弾力と伸びが強く、食パンや菓子パンに向いています。また、こねる工程でしっかりとした生地を作りやすい特徴があります。
中力粉
中力粉は強力粉よりもたんぱく量が少なく
グルテン量も中程度で、一部のパンや麺類などで使われることが多い小麦粉です。
薄力粉
薄力粉はたんぱく量が少ないためグルテンも多くありません。パンには不向きでケーキなどに使われます。
小麦粉の種類や製粉方法により、同じ強力粉や薄力粉でも製品によって質は異なります。同じタイプの粉でも小麦の強弱や製粉の方法、その他いろいろな要因により品質は異なります。
仕上がりを安定させるには、それぞれの小麦粉の特徴を理解する事が欠かせません。
おわりに
本記事では、パン作りにおけるグルテンの基礎知識について解説しました。
グルテンの性質を理解することで、こねる工程や発酵の考え方が整理できます。
粉の選び方やこね方を見直すことで、仕上がりの安定につながります。
自分の目的や生活スタイルに合った方法で、パン作りを楽しみましょう。